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文献概要
やさしい目で きびしい目で・120
私の性格―乱視編
著者: 有田玲子1
所属機関: 1伊藤医院
ページ範囲:P.1877 - P.1877
文献購入ページに移動そういえば幼稚園の頃,塗り絵がとても苦手でした。線の内側にうまく塗ることができず,いつもはみだして塗ってしまうのです。折り紙も苦手でした。紙の端と端を合わせられないのです。それから部屋の掃除が苦手でした。自分ではきれいに掃除したつもりなのに,いつもやり直しをさせられました。親には見えているホコリが私には見えませんでした。小学校高学年になるとノートの横線が細くなります。その横線上に合わせて字を書けませんでした。そこで私は「大雑把で不器用」というレッテルを貼られ,ずっとそれが自分のコンプレックスでした。あとで検査したところ,母と弟は完全な正視で父と私が強度の乱視でした。母に私の見え方がまったく理解できなかったのもうなずけます。
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