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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科63巻3号

2009年03月発行

文献概要

特集 第62回日本臨床眼科学会講演集(1) 原著

硝子体手術既往のある増殖硝子体網膜症における残存硝子体皮質

著者: 田中住美1 島田麻恵1 堀貞夫1 馬場隆之2

所属機関: 1東京女子医科大学眼科学教室 2千葉大学大学院医学研究院眼科学

ページ範囲:P.311 - P.314

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要約 目的:医原性増殖硝子体網膜症で,残存硝子体皮質が病態に及ぼす影響の報告。症例:34か月間に硝子体手術を行った硝子体手術の既往がある増殖硝子体網膜症新分類grade C 27例27眼を対象とした。網膜表面に接着した均質の半透明または透明膜を残存皮質と定義し,その範囲,部位,網膜再剝離の原因になった網膜裂孔との関係を,トリアムシノロンアセトニド併用の硝子体手術で検討した。結果:残存皮質は24眼にあり,近傍のレーザー凝固斑,医原性裂孔,2次性黄斑円孔が開放していた。結論:硝子体手術の既往がある増殖硝子体網膜症では,残存硝子体皮質が裂孔の再開放の原因になる可能性がある。

参考文献

1)Tolentino FI, Schepens CL, Freeman HM:Massive preretinal retraction. A biomicroscopic study. Arch Ophthalmol 78:16-22, 1967
2)Shinoda K, Hirakata A, Hida T et al:Ultrastructural and immunohistochemical findings in five patients with vitreomacular traction syndrome. Retina 20:289-293, 2000
3)荻野誠周:高齢者弁状裂孔網膜剝離における後部硝子体未剝離の頻度.日眼会誌 100:896-898,1996
4)Yoshino Y, Ideta H, Nagasaki H et al:Comparative study of clinical factors predisposing patients to proliferative vitreoretinopathy. Retina 9:97-100, 1989

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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