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加齢黄斑変性 フリーアクセス
著者: 岸章治1
所属機関: 1群馬大大学院・視覚病態学
ページ範囲:P.453 - P.453
文献購入ページに移動本書は5章からなる。第1章は基礎知識で,混乱しているAMDの疾患概念を明快に分類している。AMDのとらえ方は日本と欧米では異なっている。欧米ではドルーゼンの関与が大きいこと,日本ではインドシアニングリーン(ICG)蛍光造影や光干渉断層計(OCT)の新技術が導入されてからAMDを扱うようになったことがその違いであるという。たとえばポリープ状脈絡膜血管症(PCV)はICG造影なくしては診断できない。このことが日本でPCVが多い一因であるという。本邦からの論文が多く,わが国の貢献度の高さがうかがえる。血管新生の項は著者の基礎研究者としての素養がうかがえる。読者は第1章だけでAMDの全体像が把握できるようになったと感じるであろう。
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