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連載 網膜硝子体手術手技・29
裂孔原性網膜剝離(4)―硝子体手術(1)
著者: 浅見哲1 寺崎浩子1
所属機関: 1名古屋大学大学院医学系研究科頭頸部・感覚器外科学講座眼科学
ページ範囲:P.642 - P.646
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最近では,裂孔原性網膜剝離に対して強膜内陥術ではなく硝子体手術を選択する術者が増えている。しかし,非常に粘稠な網膜下液を有する萎縮性円孔による網膜剝離では,術中に排液しきれない可能性があり,また若年者の網膜剝離に硝子体手術を選択した場合には,術後の白内障の発生が問題になることがある。そういった症例には強膜内陥術を選択したほうが賢明であろう。
硝子体手術による網膜復位の不成功は,そのまま増殖硝子体網膜症への急速な進行を意味し,特に術前に黄斑が未剝離で視力良好な場合には不幸な結果となる。したがって慎重な症例選択を行うことが必要である。
最近では,裂孔原性網膜剝離に対して強膜内陥術ではなく硝子体手術を選択する術者が増えている。しかし,非常に粘稠な網膜下液を有する萎縮性円孔による網膜剝離では,術中に排液しきれない可能性があり,また若年者の網膜剝離に硝子体手術を選択した場合には,術後の白内障の発生が問題になることがある。そういった症例には強膜内陥術を選択したほうが賢明であろう。
硝子体手術による網膜復位の不成功は,そのまま増殖硝子体網膜症への急速な進行を意味し,特に術前に黄斑が未剝離で視力良好な場合には不幸な結果となる。したがって慎重な症例選択を行うことが必要である。
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