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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科63巻5号

2009年05月発行

文献概要

特集 第62回日本臨床眼科学会講演集(3) 原著

β遮断点眼薬の先発医薬品と後発医薬品における1日あたりの薬剤費の比較

著者: 冨田隆志1 池田博昭1 櫻下弘志1 塚本秀利2 木平健治1

所属機関: 1広島大学病院薬剤部 2高山眼科

ページ範囲:P.717 - P.720

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要約 目的:緑内障に対するβ遮断点眼薬の先発と後発医薬品での費用の比較。方法:2%カルテオロール,0.5%チモロール,0.5%ベタキソロール,0.25%ニプラジロールの点眼薬28銘柄につき,点眼回数と薬価から1日あたりの薬剤費を算出し,先発品と後発品とを比較した。結果:28銘柄の1日あたりの薬剤費は11.9~107.8円(平均44.0円)であった。先発品に対する後発品の薬剤費の比率は,カルテオロールでは0.55~0.95倍,チモロールでは0.23~0.44倍,ベタキソロールでは0.68~0.71倍,ニプラジロールでは0.69~1.02倍であった。結論:β遮断点眼薬として先発品の代わりにジェネリック製品である後発品を用いることで,薬剤費の大幅な低下が期待できる。製品によっては先発と後発品間の費用がほとんど変わらないことに注意が必要である。

参考文献

1)冨田隆志・池田博昭・塚本秀利・他:緑内障点眼薬の1滴容量と1日薬剤費用.臨眼 60:817-820,2006
2)Ikeda H, Sato E, Kitaura T et al:Daily cost of ophthalmic solutions for treating glaucoma in Japan. Jpn J Ophthalmol 45:99-102, 2001
3)池田博昭・塚本秀利・佐和章弘・他:ベータ遮断点眼剤の年間薬剤コスト.先発品と後発品との比較.Yakugaku Zasshi 125:463-467,2005
4)Tsai JC, McClure CA, Ramos SE et al:Compliance barriers in glaucoma:a systematic classification. J Glaucoma 12:393-398, 2003
5)Van Santvliet L, Ludwig A:Determinants of eye drop size. Surv Ophthalmol 49:197-213, 2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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