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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科63巻6号

2009年06月発行

文献概要

特集 第62回日本臨床眼科学会講演集(4) 原著

イソプロピルウノプロストン点眼により囊胞様黄斑浮腫を生じた1例

著者: 椎木忍1 良藤恵理子1 半田幸子1 永木憲雄1

所属機関: 1さがみ生協病院眼科

ページ範囲:P.915 - P.917

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要約 目的:イソプロピルウノプロストンの点眼で囊胞様黄斑浮腫(CME)が生じた症例の報告。症例:70歳女性の右眼に裂孔原性網膜剝離が生じ,水晶体乳化吸引術,眼内レンズ挿入術,硝子体手術が行われ,網膜が復位した。その2年8か月後に右眼の眼圧が上昇し,イソプロピルウノプロストンの点眼を開始した。3か月後に矯正視力が1.2から0.4に低下し,高度のCMEがあった。点眼を中止し,3か月後にCMEは消失した。以後2年間,CMEの再発はなく,視力1.0を維持している。結論:眼内レンズ挿入眼にイソプロピルウノプロストンを点眼したことがCMEの発症に関与した可能性がある。

参考文献

1)小林 博:ラタノプロストによる囊胞様黄斑浮腫.Frontiers in Glaucoma 5:50-51,2004
2)伏屋美紀・今村 裕・大竹雄一郎・他:ラタノプロスト投与中増悪した黄斑浮腫への硝子体手術.眼科手術 18:249-254,2005
3)中村 護・小野尚子・藤原りつ子・他:ラタノプロスト長期投与による黄斑浮腫の1例.臨眼 57:195-199,2003
4)安谷仁志・酒井 寛・中村秀夫・他:ラタノプロスト点眼により再発した白内障術後囊胞様黄斑浮腫の1例.眼紀 55:315-319,2004
5)三宅謙作・太田一郎・扇谷 晋・他:防腐剤黄斑症.臨眼 56:1303-1310,2002
6)Wand M, Gaudio AR:Cystoid macular edema associated with ocular hypotensive lipids. Am J Ophthalmol 133:403-405, 2002

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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