文献詳細
文献概要
今月の表紙
全身性エリテマトーデス
著者: 福井勝彦1 根木昭2
所属機関: 1旭川医科大学眼科 2神戸大学眼科
ページ範囲:P.1067 - P.1067
文献購入ページに移動ステロイド療法の開始から2か月で退院したが,その10日後に再び発熱が生じて再入院となった際,視力低下を訴え,眼科を再受診した。視力は右0.02(矯正不能),左0.07(0.4)であった。眼底所見は,初診時と比べ著しい軟性(綿花様)白斑の増加,網膜血管の白鞘化,黄斑浮腫が認められ,小出血斑も伴っていた(a)。光干渉断層計にて測定した中心窩厚は,右876μm,左521μmであった。フルオレセイン蛍光眼底造影では,眼底全体に毛細血管閉塞領域が認められ,造影後期まで網膜細動脈閉塞が持続した。網膜静脈の著しい口径不同,血管壁への色素の取り込みと血管周囲への蛍光漏出がみられ,静脈周囲炎の所見と考えられた(b)。
掲載誌情報