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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科63巻8号

2009年08月発行

文献概要

特集 第62回日本臨床眼科学会講演集(6) 原著

感覚性外斜視の術後経過

著者: 河本庄平1 阿部考助1 白根授美2 楠部亨3 下村嘉一1

所属機関: 1近畿大学医学部眼科学教室 2近畿大学医学部奈良病院眼科 3楠部眼科医院

ページ範囲:P.1299 - P.1302

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要約 目的:感覚性外斜視に対して行った眼位矯正手術の経過の報告。対象と方法:過去8年間に眼位矯正手術を行った感覚性外斜視18例を対象とした。男性13例,女性5例で,年齢は21~62歳(平均37歳)である。患眼の視力は0~0.4であった。Krimsky法による術前眼位は20~70プリズムジオプトリー(PD)であった。結果:手術1週間後の眼位は正位~35PDの範囲にあり,全例で整容的な満足が得られた。1年以上の経過を追えた8例では,術後1年目の眼位のもどりは平均6.9 PDであった。結論:感覚性外斜視への手術では,術後の眼位が良好に保たれている症例があり,手術は積極的に実施してよい。

参考文献

1)von Noorden GK:Binocular Vision and Ocular Motility. 6th ed. 345-347, Mosby, St Louis, 2002
2)大淵有理・高畠愛由美・小倉央子・他:成人外斜視手術における手術成果と満足度について.日本視能訓練士協会誌 33:153-159,2004
3)中泉裕子・金田穣次・酒井真澄・他:金沢医科大学における成人外斜視手術症例の検討.眼臨 98:19-22,2004
4)Havertape SA, Cruz OA, Chu FC:Sensory strabismus―eso or exo? J Pediatr Opthalmol Strabisumus 38:327-330, 2001
5)古寺絵美・調枝英子・古嶋正俊・他:成人における間欠性外斜視の手術成績.眼臨 98:392-394,2004
6)楠部 亨・伊藤 舞・野崎ゆり・他:外斜視手術の長期成績―小児と成人の比較.眼臨 100:35-38,2006
7)Sidikaro Y, von Noorden GK:Observations in sensory heterotropia. J Pediatr Opthalmol Strabismus 19:12-19, 1982

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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