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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科63巻9号

2009年09月発行

文献概要

特集 第62回日本臨床眼科学会講演集(7) 原著

間欠性外斜視手術の矯正効果に関連する術前因子および術式筋数の検討

著者: 羽根田思音1 大沼郁子2 阿部さち1 三橋玉絵3 高村浩1 山下英俊1

所属機関: 1山形大学医学部視覚病態学分野 2東北中央病院眼科 3ひでたま胃腸科眼科クリニック

ページ範囲:P.1447 - P.1450

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要約 目的:間欠性外斜視の術後斜視角に影響する因子の検討。対象と方法:過去28か月間に初回手術を行った間欠性外斜視20例を対象とした。男性7例,女性13例で,平均年齢は11.5±10歳である。術式として,片眼の外直筋後転,片眼の前後転術,両眼の外直筋後転術,両眼の外直筋後転と片眼の内直筋短縮のいずれかを行った。斜視角の平均は35.4±10.8⊿であった。結果:術後3か月の最大斜視角と関連した因子は,立体視機能,術式,および1か月後の斜視角であった。術前の斜視角が40⊿以上の9例では,⊿/mmで評価する手術効果が,2筋に手術を受けた5例で,3筋に手術を受けた4例よりも有意に大きかった。結論:間欠性外斜視の術後斜視角に影響する最大の因子は,術前の立体視機能と手術を受けた筋数であった。

参考文献

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9)丸尾敏夫:長期予後からみた小児の斜視手術.眼臨 93:422-430,1999
10)佐藤美保:間欠性外斜視―小児の両外直筋後転術.眼臨紀 1:47-50,2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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