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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科64巻10号

2010年10月発行

文献概要

特集 第63回日本臨床眼科学会講演集(8) 原著

緑内障点眼容器の使用感に関するアンケート調査分析

著者: 三田覚12 須藤史子12 菅波由花12 若松亜耶香3 清水悟4 堀貞夫2

所属機関: 1埼玉県済生会栗橋病院眼科 2東京女子医科大学眼科学教室 3埼玉県済生会栗橋病院薬剤科 4東京女子医科大学総合研究所研究部

ページ範囲:P.1735 - P.1740

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要約 目的:市販の緑内障点眼薬の容器の使用感についての報告。対象と方法:2008年の3か月間に受診した緑内障で加療中の患者152例を対象にアンケート調査をした。5種類の製剤につき,キャップの大きさと開けやすさ,容器の硬さと持ちやすさ,液もれの程度,1回の点眼液量,残液量の確認の7項目および使いやすい順位を調べた。結果:使いやすさの順位は,デタントール®,ミケラン®,チモプトール®,キサラタン®,エイゾプト®の順であり,デタントール®は容器把持の面で評価され,エイゾプト®は容器本体が硬すぎることが不評であった。結論:患者が使用する緑内障点眼薬の容器の使用感については,点眼時の操作性と点眼液の滴下に関する項目が重要であり,これを考慮した容器の採用が望まれる。

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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