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特集 新しい時代の白内障手術 Ⅱ.満足度の高い眼内レンズ度数決定
眼軸長の測定法
著者: 須藤史子12
所属機関: 1東京女子医科大学眼科学教室 2埼玉県済生会栗橋病院眼科
ページ範囲:P.81 - P.87
文献購入ページに移動白内障手術は,従来の「超音波摘出術+眼内レンズ挿入術」から「水晶体再建術」へと保険収載名においても変化があったように,白内障を単純に治して開眼させるだけでなく,以前の視機能以上のものを獲得するべく,新たに作り換えるような時代になった。とくに非球面,乱視矯正,多焦点と付加価値をもったプレミアム眼内レンズの登場により,その傾向は加速している。付加価値の威力を発揮するには,最適な眼内レンズ度数を選択し術後屈折誤差をできる限り最小にすることが重要であり,患者満足度にも直結するキーポイントとなる。
眼内レンズ度数計算は,汎用されているSRK/T式の場合,術前生体計測値(眼軸長と角膜屈折力)と眼内レンズごとに決められているA定数を用いるが,とくに術後屈折誤差の大きな要因は眼軸長の測定ミスといわれてきた。眼軸長測定の精度を上げるために,従来の超音波Aモード法から,現在ではレーザー光干渉方式で測定を行う光学式眼軸長測定装置1,2)が主流となり,2010年4月には「光学的眼軸長測定」として保険収載されたことから,広く認知されるようになった。本項では,この眼軸長測定についての現況と展望を述べる。
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