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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科64巻11号

2010年10月発行

文献概要

特集 新しい時代の白内障手術 Ⅱ.満足度の高い眼内レンズ度数決定

角膜乱視の測定法

著者: 本田紀彦1 天野史郎2

所属機関: 1国家公務員共済組合連合会東京共済病院眼科 2東京大学大学院医学系研究科外科学専攻眼科学

ページ範囲:P.89 - P.95

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角膜乱視測定の意義

 白内障手術の切開創がまだ6mm以上であった頃は,切開創のある方向での屈折力減少が術後に大きく起きること,すなわち切開創がほとんど上方であったので術後の倒乱視化が問題であった。近年の小切開化に伴い白内障手術による角膜乱視の変化はほとんど問題にならなくなったが,それに伴い術前からある乱視が術後裸眼視力を低下させる要因として臨床上問題とされている。そして術前からある乱視を矯正する方法として,輪部減張切開(limbal relaxing incision)やトーリック眼内レンズなどが臨床で使用されている。こうした方法を有効に実施していくために,白内障術前の角膜乱視を正確に測定することが求められる。

 本項では,各種の角膜乱視測定法について述べ,実際の各種症例における角膜乱視の測定結果について供覧する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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