icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科64巻11号

2010年10月発行

文献概要

特集 新しい時代の白内障手術 Ⅴ.白内障手術のデバイスの進歩

白内障手術機器の進歩―3)ニデック社

著者: 早田光孝1 谷口重雄1

所属機関: 1昭和大学藤が丘リハビリテーション病院眼科

ページ範囲:P.272 - P.279

文献購入ページに移動
はじめに

 白内障に対する超音波水晶体乳化吸引術(phacoemulsification and aspiration:PEA)の進化に,PEA装置の発展が大きく貢献していることはいうまでもないであろう。超音波(US)発振は,連続発振からパルス発振,さらには高頻回パルス発振と進化し,低侵襲かつ効率的なPEAが可能となった1~3)。また,コンピュータ制御による吸引量・吸引流量のコントロール,灌流ボトル高の調整なども行われ,前房安定性は著しく向上した4~7)

 現在,国内では数社からPEA装置が販売されているが,ニデック社からは,昨年新機種であるFortas®(CV-30000)が発売された(図1)。前機種のCV-24000で好評であったソフトウェアは引き継ぎつつ,吸引システム,超音波発振などはさらに進化を遂げており,非常に高水準のPEA装置となっている。本項では,最先端のPEA装置であるFortas®の特徴について述べたい。

参考文献

1)井上吐州・谷口重雄・西原 仁・他:超音波白内障手術における高頻回パルス発振の有用性.臨眼 59:749-752,2005
2)大木孝太郎:硬い核の症例に対する高頻回パルスモード.IOL & RS:256-259,2004
3)石田佳子・井上吐州・西原 仁・他:高頻回パルスモードの超音波デューティによる創口熱傷の抑制.眼科手術 17:395-399,2004
4)黒坂大次郎:最近の超音波白内障手術装置の使用経験と評価.2000レガシー.IOL & RS 14:27-29,2000
5)陰山俊彦:最近の超音波白内障手術装置の使用経験と評価.CV-24000.IOL & RS 14:24-26,2000
6)大木孝太郎:最近の超音波白内障手術装置の使用経験と評価.ソブリン.IOL & RS 14:21-23,2000
7)岡崎光彦・大鹿哲郎:新しい白内障手術装置インフィニティ.眼科手術 17:359-363,2004
8)谷口重雄:オートパルスシステムによる超音波白内障手術装置の考案.日眼会誌 109:279-284,2005
9)西原 仁・谷口重雄・鈴木聡志・他:オートパルスシステムを有した超音波白内障手術装置の有用性.臨眼 58:445-448,2004
10)早田光孝・谷口重雄・西原 仁・他:白内障手術における超音波発振自動制御装置の検討.眼科手術 109:279-284,2005
11)早田光孝・谷口重雄・西原 仁:超音波発振自動停止システムの臨床例による検討.眼科手術 21:247-250,2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?