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連載 視野のみかた・9
―視野の進行評価(1)―トレンド解析
著者: 松本長太1
所属機関: 1近畿大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.2014 - P.2019
文献購入ページに移動はじめに
視野検査の目的は,大きく分けて疾患の診断ならびに経過観察の2つである。自動視野計を用いた視野検査の最大の利点は,視野を数値として定量的に評価できることである。そのため,特に視野検査によって疾患を経過観察する場合,結果を数量評価できるか否かは非常に重要となる。Goldmann視野計による動的視野測定が主流であった時代では,視野進行評価は主に湖崎分類などイソプタの障害パターンから行われていた。これに比べ,自動視野計では視野の進行評価がさまざまな統計解析手法を用いて行えるようになった。さらに,自動視野計は検者の技量の影響を受けにくい点も大きな利点となっている。これにより,いままで困難であった施設間の評価基準の違いを最小限に抑えることが可能となった。
今回と次回は,自動視野計を用いた視野の進行評価について述べていきたい。
視野検査の目的は,大きく分けて疾患の診断ならびに経過観察の2つである。自動視野計を用いた視野検査の最大の利点は,視野を数値として定量的に評価できることである。そのため,特に視野検査によって疾患を経過観察する場合,結果を数量評価できるか否かは非常に重要となる。Goldmann視野計による動的視野測定が主流であった時代では,視野進行評価は主に湖崎分類などイソプタの障害パターンから行われていた。これに比べ,自動視野計では視野の進行評価がさまざまな統計解析手法を用いて行えるようになった。さらに,自動視野計は検者の技量の影響を受けにくい点も大きな利点となっている。これにより,いままで困難であった施設間の評価基準の違いを最小限に抑えることが可能となった。
今回と次回は,自動視野計を用いた視野の進行評価について述べていきたい。
参考文献
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