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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科64巻5号

2010年05月発行

文献概要

特集 第63回日本臨床眼科学会講演集(3) 原著

1ピースアクリル眼内レンズと3ピースアクリル眼内レンズの術後屈折変化の検討

著者: 大井彩12 杤久保哲男2 松本直2 渡辺博2

所属機関: 1川崎社会保険病院眼科 2東邦大学医療センター大森病院眼科

ページ範囲:P.687 - P.690

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要約 目的:アクリル製の1ピースと3ピース眼内レンズを挿入した後の屈折変化の報告。対象と方法:30か月間に眼内レンズを挿入した274例402眼を対象とした。273眼には1ピース,129眼には3ピース眼内レンズを挿入し,術後屈折値,術前予測屈折値との差,前房深度を検索した。結果:術後3か月以後は,術後の屈折と予測誤差について,両群間に有意差はなかった。術後の前房深度には有意な変化はなかった。結論:アクリル製の眼内レンズ挿入後の屈折の安定性は,1ピースと3ピース間に有意差がない。

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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