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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科64巻7号

2010年07月発行

特集 第63回日本臨床眼科学会講演集(5)

原著

上田市における3歳児健康診査での眼科検診

著者: 野原雅彦1 今井済夫2 松髙久3 小川保徳4 青栁康二5 栁平朋子6

所属機関: 1丸子中央総合病院眼科 2今井眼科医院 3まつたか眼科 4小川眼科医院 5あおやぎ眼科 6信州大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1139 - P.1143

文献概要

要約 目的:上田市で実施した3歳児健康診査での眼科検診の報告。対象と方法:2008年度に該当者1,492名のうち1,337名(89.6%)が受診した。彼らについて眼位,眼球運動,他覚的屈折を視能訓練士が検査した。結果:検査不能の9名を除き,60名(4.5%)で精査が必要と判定された。内訳は屈折異常が44名,斜視の疑いが16名であった。レチノマックス®で測定した2,108眼での等価球面度数は-1.79±1.40Dであり,FR-5000®で測定した386眼では+0.47±0.72Dであった。乱視度数は前者では0.50±0.56D,後者では0.54±0.34Dであった。レチノマックス®では4.3%に+1.0D以上の遠視または2.0D以上の乱視があった。FR-5000®では4.7%に+2.0D以上の遠視または2.0D以上の乱視があった。結論:3歳児健康診査での眼科検診を行うことで,屈折異常または斜視を早期に発見できた。

参考文献

1)内海 隆:三歳児健診の屈折検査について.眼臨 101:22-25,2007
の比較.眼臨 93:1064-1067,1999
の評価.眼臨 92:722-724,1998
4)田中千春・西村 晋:3歳児健診における種々のタイプのオートレフの使用経験.眼臨 91:447-449,1997
5)野原雅彦・柳平朋子・高橋まゆみ:3歳児健診におけるレチノマックスとFR-5000で測定した屈折値の差.眼臨紀 1:153-156,2008
の固視標の違いによる屈折値の差.眼科 51:1163-1168,2009
7)野原雅彦・高橋まゆみ:3歳児健康診査における両眼開放ポータブルレフによる屈折検査.眼臨 94:517-520,2000
8)野原雅彦・高橋まゆみ:3歳児健康診査における屈折検査の6年間の結果.眼臨 99:227-230,2005
9)神田孝子・川瀬芳克・山口直子・他:3歳児の屈折分布について.眼臨 80:299-302,1986
10)菅野 馨・真田知彰・大森昇吾・他:山形県天童市における3歳児眼科検診.眼臨 92:203-207,1998
11)神田孝子:3歳児健康診査における眼科検診.眼臨 84:69-75,1990
12)中村桂子・丹治弘子・恒川幹子・他:三歳児眼科検診の現状―日本視能訓練士協会によるアンケート調査結果.眼臨 101:85-90,2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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