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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科64巻8号

2010年08月発行

文献概要

特集 第63回日本臨床眼科学会講演集(6) 原著

手術を施行した片眼先天眼瞼下垂症例の視機能の検討

著者: 太田有夕美1 目黒泰彦2 針谷春菜1 野呂充1

所属機関: 1国立病院機構仙台医療センター眼科 2東北大学病院眼科

ページ範囲:P.1299 - P.1302

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要約 目的:手術を行った片眼の先天眼瞼下垂での斜視と視機能の報告。対象:過去5年間に手術を行った片眼先天眼瞼下垂42例を対象とした。男児23例,女児19例,年齢は0~15歳(平均5.5±3.5歳)であった。結果:術前の視力には,健眼と下垂眼とで有意差があった。下垂眼の19%に弱視があり,不同視弱視が多かった。57%に斜視があり,下斜筋過動と外斜視が多かった。乱視については健眼と下垂眼とで有意差がなかった。結論:片眼眼瞼下垂では弱視が発症する可能性が大きく,早期治療が望まれる。屈折異常があれば,術前でも屈折矯正を行うべきである。

参考文献

1)山下 力・四宮加容・岡本理江・他:先天性眼瞼下垂症例の視機能.眼臨紀 1:161-165,2009
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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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