文献詳細
書評
文献概要
本書は,著者が長年たずさわってこられた角膜疾患診療について症例を中心にまとめられており,一般臨床医にもわかりやすい内容となっている。
著者は生化学者としてそのキャリアを始められ,その後研究の素材としての眼球に魅せられて眼科臨床へと歩んでこられた方で,われわれ一般の眼科医とは違う異色の経歴を持っておられる。基礎研究者としての確固たる地盤をもとにして,著者が角膜研究の世界のトップを走ってこられたことは,読者の皆さんもよくご存知であろう。ただ,基礎研究者は物事の本質を究めようとするあまり,常に原理から入ろうとする性癖があり,実地臨床からは少しかけ離れてしまう危険性がある。
著者は生化学者としてそのキャリアを始められ,その後研究の素材としての眼球に魅せられて眼科臨床へと歩んでこられた方で,われわれ一般の眼科医とは違う異色の経歴を持っておられる。基礎研究者としての確固たる地盤をもとにして,著者が角膜研究の世界のトップを走ってこられたことは,読者の皆さんもよくご存知であろう。ただ,基礎研究者は物事の本質を究めようとするあまり,常に原理から入ろうとする性癖があり,実地臨床からは少しかけ離れてしまう危険性がある。
掲載誌情報