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書評
眼科マイクロサージェリー 第6版
著者: 三宅養三1
所属機関: 1愛知医科大学
ページ範囲:P.77 - P.77
文献購入ページに移動 永田誠先生の監修,黒田真一郎先生以下5名の永田門下の先生方の編集で『眼科マイクロサージェリー 第6版』が出版された。世界にいろいろな眼科手術の教科書が出版されているが,過去にこれだけ多くの版を重ねた例は皆目ないだろう。それだけではない。1985年の初版から2005年の第5版まですべてがベストセラーである。恐らく2010年の第6版も多くの人々に読まれることであろう。これはまさに特筆すべきことで,その“秘密”を考えながらこの書を読むだけでもおもしろいし,十分に読む価値がある。
私はこの書の第4版,第5版,第6版の3回にわたり書評を書かせていただき誇りに思っているが,上記した“秘密”を最初から意識していた。その基幹となるものは,永田誠先生の手術理念であることは間違いない。初版で荻野誠周先生が編集者を代表して述べておられるように,永田誠先生の「患者の眼にとって不利なことは一切しない」という一貫した理念は,いろいろな手術法,考え方の変遷はあったものの,第6版に至るまですべて貫かれていることが伝わってくる。第5版から永田門下ではない執筆者を加えておられるが,おそらくその人選で一番大切な基準は,この理念を持っているかどうかではなかったかと推察する。学会,論文,個人的会話で人それぞれのこの理念の持ち合わせの程度は,大体感じ取れるものである。その意味でこの名著は手術技術や周辺機器の使用法を学べるだけではなく,手術を行う人の良心を磨くうえでも,必読の書である。
私はこの書の第4版,第5版,第6版の3回にわたり書評を書かせていただき誇りに思っているが,上記した“秘密”を最初から意識していた。その基幹となるものは,永田誠先生の手術理念であることは間違いない。初版で荻野誠周先生が編集者を代表して述べておられるように,永田誠先生の「患者の眼にとって不利なことは一切しない」という一貫した理念は,いろいろな手術法,考え方の変遷はあったものの,第6版に至るまですべて貫かれていることが伝わってくる。第5版から永田門下ではない執筆者を加えておられるが,おそらくその人選で一番大切な基準は,この理念を持っているかどうかではなかったかと推察する。学会,論文,個人的会話で人それぞれのこの理念の持ち合わせの程度は,大体感じ取れるものである。その意味でこの名著は手術技術や周辺機器の使用法を学べるだけではなく,手術を行う人の良心を磨くうえでも,必読の書である。
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