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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科65巻10号

2011年10月発行

文献概要

特集 第64回日本臨床眼科学会講演集(8) 原著

眼科用薬剤感受性プレートの臨床的有用性

著者: 藤紀彦1 子島良平2 池田欣史3 堀裕一4 佐々木香る5 坂本雅子6 宮田和典2 井上幸次3 田原昭彦1 野口ゆかり2 藤原弘光7 本田雅久8

所属機関: 1産業医科大学眼科学教室 2宮田眼科病院 3鳥取大学医学部視覚病態学 4東邦大学医療センター佐倉病院眼科 5出田眼科病院 6(財)阪大微生物病研究会 7鳥取大学医学部附属病院検査部 8産業医科大学附属病院検査部

ページ範囲:P.1601 - P.1607

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要約 目的:新しい眼科用薬剤感受性測定オーダープレート(SG07)の臨床的評価。対象と方法:国内の5施設で眼感染症と診断された患者82例から分離された98株を対象とした。細菌培養と同定,および薬剤感受性を5施設それぞれの方法で実施した。得られたすべての菌株の薬剤感受性を阪大微生物病研究会でSG07により判定した。64症例で薬剤感受性と治療効果を比較した。結果:2施設で11株についてSG07により調べた11薬剤への感受性は84.3%で一致した。治療薬の感受性を測定できたのは,各施設で32.8%,SG07で95.3%であった。67.2%の症例で各施設での判定よりもSG07が優れていた。結論:新しい眼科用薬剤感受性測定オーダープレート(SG07)により,主要抗菌点眼薬の薬剤感受性を測定できた。これは眼感染症の治療に有用である。

参考文献

1)Clinical and Laboratory Standards Institute:Performance Standards for Antimicrobial Susceptibility Testing:Seventeenth Informational Supplement. CLSI Document. M100-S18, 2008
2)Clinical and Laboratory Standards Institute:Performance Standards for Antimicrobial Disk Susceptibility Test:Approved Standard Ninth Edition. CLSI Document. M100-S18, 2008
3)塚本 仁・中村敏明・脇屋義文・他:抗菌剤感受性試験結果の解釈と投与方法の問題点.医療薬学 31:900-905,2005
4)米山彰子:感受性検査から抗菌薬選択へ―臨床医の立場から.化学療法の領域 23:1133-1138,2007
5)小栗豊子:薬剤感受性測定法の現状と将来展望.化学療法の領域 23:1113-1125,2007
6)浅利誠志:細菌検査の落とし穴.あたらしい眼科 23:479-480,2006
7)宮永 将・南慶一郎・宮田和典・他:フルオロキノロン系抗菌薬の結膜組織移行性の検討.眼科手術 21:539-542,2008
8)加茂純子・村松志保・赤澤博美・他:感受性から見た年代別の眼科領域抗菌薬選択2008.臨眼 63:1635-1640,2009
9)松本治恵・井上幸次・大橋裕一・他:多施設共同による細菌性結膜炎における検出菌動向調査.あたらしい眼科 24:647-654,2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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