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特集 眼科診療:5年前の常識は,現在の非常識! 1 屈折・調節の異常,白内障 ■検査
調節機能検査
著者: 梶田雅義1
所属機関: 1梶田眼科
ページ範囲:P.18 - P.22
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以前の常識
●白内障手術後の眼内レンズ(IOL)眼は,屈折力を変化させることができないので,調節は起こらない。したがって,調節検査を行うことは無意味である。
●調節が起こらないIOL眼では,調節異常は発症しないので,調節の治療も無効である。
現在の常識
●白内障手術後のIOL眼でも,毛様体筋は健全であるので,ピントを合わせたいという要求が起これば,毛様体筋は緊張する。毛様体筋の緊張がIOLを後方にシフトさせて,近くをみようとする調節努力が,かえって眼屈折力を低下させている症例が存在する。
●IOL眼では,ピント合わせの要求に応えるために毛様体筋が収縮しても,期待通りの屈折値の変化は起こらないので,毛様体筋の過剰な収縮が高じて,調節けいれんを発症している症例が存在する。
以前の常識
●白内障手術後の眼内レンズ(IOL)眼は,屈折力を変化させることができないので,調節は起こらない。したがって,調節検査を行うことは無意味である。
●調節が起こらないIOL眼では,調節異常は発症しないので,調節の治療も無効である。
現在の常識
●白内障手術後のIOL眼でも,毛様体筋は健全であるので,ピントを合わせたいという要求が起これば,毛様体筋は緊張する。毛様体筋の緊張がIOLを後方にシフトさせて,近くをみようとする調節努力が,かえって眼屈折力を低下させている症例が存在する。
●IOL眼では,ピント合わせの要求に応えるために毛様体筋が収縮しても,期待通りの屈折値の変化は起こらないので,毛様体筋の過剰な収縮が高じて,調節けいれんを発症している症例が存在する。
参考文献
1)Campbell FW, Rebsor JG, Westheiroey G:Fluctuations of accommodation under steady viewing conditions. J Physiol 145:579-585, 1959
2)Winn B, Gilmartin B:Current perspective on microfluctuations of accommodation. Ophthal Physiol Opt 12:252-256, 1992
3)梶田雅義・伊藤由美子・山田文子・他:調節疲労と調節微動.視覚の科学 17:66-71,1996
4)梶田雅義:眼精疲労に配慮した眼鏡.あたらしい眼科 26:769-774,2009
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