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特集 眼科診療:5年前の常識は,現在の非常識! 5 ぶどう膜炎・強膜炎・感染症 ■ぶどう膜炎・強膜炎
サルコイドーシスの診断と治療
著者: 石原麻美1
所属機関: 1横浜市立大学大学院医学研究科視覚器病態学
ページ範囲:P.339 - P.343
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以前の常識
●組織学的に類上皮細胞肉芽腫があれば組織診断群,1臓器にサルコイドーシスを疑う臨床所見があり,かつ検査所見を満たせば臨床診断群である。
●両側肺門リンパ節腫脹(BHL)は,全身反応を示す検査所見の項目には含まれていない。
現在の常識
●診断には2臓器以上にサルコイドーシス病変があることが必須である。
●2臓器にサルコイドーシスを疑う臨床所見があり,かつ検査所見を満たせば臨床診断群である。
●サルコイドーシスを疑う臨床所見は,各臓器病変の「診断の手引き」に記載されている。
●全身反応を示す検査所見の項目にBHLが加わった。
●「サルコイドーシスの治療に関する見解―2003」を参考に,ステロイド全身治療を行う。
以前の常識
●組織学的に類上皮細胞肉芽腫があれば組織診断群,1臓器にサルコイドーシスを疑う臨床所見があり,かつ検査所見を満たせば臨床診断群である。
●両側肺門リンパ節腫脹(BHL)は,全身反応を示す検査所見の項目には含まれていない。
現在の常識
●診断には2臓器以上にサルコイドーシス病変があることが必須である。
●2臓器にサルコイドーシスを疑う臨床所見があり,かつ検査所見を満たせば臨床診断群である。
●サルコイドーシスを疑う臨床所見は,各臓器病変の「診断の手引き」に記載されている。
●全身反応を示す検査所見の項目にBHLが加わった。
●「サルコイドーシスの治療に関する見解―2003」を参考に,ステロイド全身治療を行う。
参考文献
1)平賀洋明:サルコイドーシスの診断基準―サルコイドーシス分科会報告.厚生省特定疾患びまん性肺疾患調査研究班,昭和63年度研究報告書.13-16,1989
2)平賀洋明:サルコイドーシスの診断基準―サルコイドーシス分科会報告.厚生省特定疾患びまん性肺疾患調査研究班,昭和63年度研究報告書.23-24,1990
3)ATS/ERS/WASOG:Statement on sarcoidosis. Am J Respir Crit Care Med 160:736-755, 1999
4)日本眼炎症学会・日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会:サルコイドーシス診断基準と診断の手引き―2006.日眼会誌 111:117-121,2007
5)厚生省びまん性肺疾患調査研究斑:サルコイドーシスの診断基準.日本サルコイドーシス学会雑誌 10:159-162,1991
6)杉崎勝教:新診断基準の評価と今後検討すべき課題―呼吸器病変について.日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会誌 29:71-73,2009
7)澁谷悦子・石原麻美・土屋綾子・他:サルコイドーシス新診断基準の評価.眼臨紀 1:434-439,2008
8)大下雅世・後藤 浩・大井桂子・他:サルコイドーシス旧診断基準と新診断基準の患者分布の比較.臨眼 62:865-868,2008
9)清武良子・沖波 聡・相馬実穂・他:サルコイドーシスの診断―新診断基準の検討.日眼会誌 114:678-682,2010
10)Asukata U, Ishihara M, Hasumi Y et al:Guidelines for the diagnosis of ocular sarcoidosis. Ocular Immunol & Inflam 16:77-81, 2008
11)澁谷悦子・石原麻美・中村 聡・他:新診断基準を用いた眼病変からのサルコイドーシスの診断.臨眼 63:1917-1922,2009
12)日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会:サルコイドーシス治療に関する見解―2003.日サ会誌 23:105-111,2003
13)Denys BG, Bogaerts Y, Coenegrachts KL et al:Steroid-resistant sarcoidosis;is antagonism of TNF-α the answer? Clin Sci 112:281-289, 2007
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