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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科65巻3号

2011年03月発行

文献概要

特集 第64回日本臨床眼科学会講演集(1) 原著

近視性脈絡膜新生血管における蛍光眼底造影所見と光干渉断層計所見の比較

著者: 水川憲一1 後藤克聡1 岡本宏美1 桐生純一1

所属機関: 1川崎医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.295 - P.299

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要約 目的:近視性脈絡膜新生血管の蛍光眼底造影と光干渉断層計(OCT)による所見の比較。対象と方法:フルオレセイン蛍光眼底造影で色素漏出がある活動性の近視性脈絡膜新生血管32眼を対象とした。屈折は-7D以上であった。OCTで滲出性変化の有無を判定し,蛍光眼底造影による所見と比較した。結果:OCTにより13眼(41%)で滲出性変化がなく,不一致群と判定された。最高矯正視力は不一致群で良い傾向にあり,滲出性変化の検出率とOCTの解像度は無関係であった。結論:近視性脈絡膜新生血管では,蛍光眼底造影とOCT所見が乖離する症例が高率に存在する。OCTのみで活動性の評価をすることは危険である。

参考文献

1)Khurana RN, Dupas B, Bressler NM:Agreement of time-domain and spectral-domain optical coherence tomography with fluorescein leakage from choroidal neovascularization. Ophthalmology 117:1376-1380, 2010
2)Mitchell P, Korobelnik JF, Lanzetta P et al:Ranibizumab(Lucentis)in neovascular age-related macular degeneration:evidence from clinical trials. Br J Ophthalmol 94:2-13, 2010
3)大野京子:強度近視の脈絡膜新生血管に対する抗血管新生療法.日本の眼科 79:453-458,2008
4)Kozak I, Morrison VL, Clark TM et al:Discrepancy between fluorescein angiography and optical coherence tomography in detection of macular disease. Retina 28:538-544, 2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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