文献詳細
文献概要
やさしい目で きびしい目で・135
仕事はもうひとりの子供
著者: 木村亜紀子1
所属機関: 1兵庫医科大学
ページ範囲:P.355 - P.355
文献購入ページに移動臨床復帰した当初は本当に大変でした。大学院で博士号を取ったは良かったものの,マウスや細胞とばかり向き合っていたので臨床が全くできなくなっていたのです。おまけに子育てにも向いておらず,娘が小さい頃は育児ノイローゼになりそうで心に余裕がなく(娘にも悪いことをしました),医局でもギスギスしていたと思います。なのに,子供をずっと保育園に預けて仕事ばかりというわけにもいきませんでした。「ママがいないと寂しいだろう」と気を揉み,気が気でなかったのです。仕事と子育てと,時間も制限されいろいろなことは無理だと悟り,本当に好きなことだけをしようと決心し,専門を斜視弱視・神経眼科に絞りました。教授にもその意を伝え,専門一本・臨床一本に絞ることを了解して頂きました。それでも時間が足りず,でも子供との時間も欲しかったので,お手伝いさんを雇い食事以外の掃除・洗濯を全部してもらいました。大学を早く帰る分(夕方6時頃帰宅),学会発表の準備や論文などは朝3時に起き挽回に努めました。今も朝仕事をするのは変わりません。
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