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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科65巻3号

2011年03月発行

文献概要

臨床報告

エタンブトール視神経症の1例

著者: 福田宏美1 大窪容子1 森秀夫1

所属機関: 1大阪市立総合医療センター眼科

ページ範囲:P.375 - P.380

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要約 目的:非結核性好酸菌症に対するエタンブトール投与後に発症した視神経炎の1症例の報告。症例:71歳女性が内科から紹介され受診した。17年前に関節リウマチでステロイド剤と免疫抑制薬を内服し,8年前に非結核性肺好酸菌症と診断され,抗菌薬の内服を開始し,白内障手術を受けた。所見:矯正視力は右0.6,左1.2で,右眼に黄斑変性があった。初診と同時にエタンブトールを含む治療を開始し,その2か月後に両下肢にしびれ感が生じた。初診から7か月後に「両眼が暗い」と訴え,矯正視力が右0.09,左手動弁に低下し,中心暗点があり,球後視神経炎が疑われた。初診から18か月後の現在,視力は右0.15,左0.04を維持している。結論:本症例はエタンブトール内服が原因として関与した可能性が大きい。

参考文献

1)小島ともゑ:エタンブトール視神経症の初期症状.眼紀 49:248-251,1998
2)沖坂重邦:眼病理アトラス.369,文光堂,東京,1992
3)木村 徹:エタンブトール視神経症.柏井 聡(編):臨床神経眼科学.288-291,金原出版,東京,2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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