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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科65巻5号

2011年05月発行

文献概要

特集 第64回日本臨床眼科学会講演集(3) 原著

トラボプロスト点眼によって上眼瞼陥凹をきたした1例

著者: 渡邊逸郎1 圓尾浩久1 渡邊一郎2

所属機関: 1白井病院 2川崎医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.679 - P.682

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要約 目的:トラボプロストの点眼で上眼瞼が陥凹した症例の報告。症例:59歳男性が右眼の羞明で受診した。7年前に右眼に高眼圧があったが視野異常はなく,無治療であった。矯正視力は左右とも1.5で,眼圧は右36mmHg,左18mmHgであった。右眼の原発閉塞隅角症と診断し,トラボプロスト点眼で眼圧は正常化した。15か月後に色素沈着を伴う右眼瞼陥凹が生じた。タフルプロスト点眼に切替え,2か月後に眼瞼陥凹は軽快した。眼圧は正常範囲に維持されている。結論:プロスタグランジン製剤の点眼で眼瞼陥凹が生じたときには,他のプロスタグランジン製剤へ変更することで眼瞼陥凹が改善し,眼圧が維持されることがある。

参考文献

1)相原 一:プロスタグランジン関連薬の特徴と相違点.臨眼 63:238-246,2009
2)Hee KY, Ki HP, Tae-WK et al:Deepening of eyelid superior sulcus during topical travoprost treatment. Jpn J Ophthalmol 53:176-179, 2009
3)Filippopoulos T, Paula JS, Torun N et al:Periorbital changes associated with topical bimatoprost. Ophthal Plast and Reconstr Surg 24:302-307, 2008
4)Yam JC, Yuen NS, Chan CW:Bilateral deepening of upper lid sulcus from topical bimatoprost therapy. J Ocul Pharmacol Ther 25:471-472, 2009
5)Peplinski LS, Albiani Smith K:Deepening of lid sulcus from topical bimatoprost therapy. Optom Vis Sci 81:574-577, 2004
receptor(FP receptor)agonists are potent adipose differentiation inhibitors for primary culture of adipocyte precursors in defined medium. Biochem Biophys Res Commun 233:200-202, 1997

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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