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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科65巻7号

2011年07月発行

文献概要

連載 眼科医にもわかる生理活性物質と眼疾患の基本・19

―臨床編:各種眼疾患と生理活性物質とのかかわり―Behçet病

著者: 阿部俊明1

所属機関: 1東北大学大学院医学系研究科附属創生応用医学研究センター細胞治療分野

ページ範囲:P.1018 - P.1020

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はじめに

 Behçet病はシルクロードに沿う地域に好発するが,ヒポクラテスの時代から知られているにもかかわらず,いまだに原因は完全には明らかにされていない。しかし,生理活性物質の解析はたくさん報告され,眼疾患のなかでも最も研究されてきた疾患の1つといえる。これらの生理活性物質は直接組織の障害に関与するとされるが,この生理活性物質の発現を誘発するBehçet病には遺伝的背景,酸化ストレス,過酸化脂質,環境因子などとともに免疫複合体や補体の増加・活性化,異常なリンパ球・好中球の働きなどの免疫反応異常が複雑に組み合わさっていると思われる。本項ではBehçet病にかかわる生理活性物質,およびこの生理活性物質にかかわる最近の治療法を中心にまとめる。

参考文献

1)Verity DH, Marr JE, Ohno S et al:Behçet's disease, the Silk Road and HLA-B51:historical and geographical perspectives. Tissue Antigens 54:213-220, 1999
2)中村 聡・杉田美由紀・田中俊一・他:ベーチェット病患者における末梢血単球のin vitro tumor necrosis factor-alpha産生能.日眼会誌 96:1282-1285,1992
3)Akman A, Sallakci N, Coskun M et al:TNF-alpha gene 1031 T/C polymorphism in Turkish patients with Behçet's disease. Br J Dermatol 155:350-356, 2006
4)Ohno S, Nakamura S, Hori S et al:Efficacy, safety and pharmacokinetics of multiple administration of infliximab in Behçet's disease with refractory uveoretinitis. J Rheumatol 31:1362-1368, 2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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