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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科65巻7号

2011年07月発行

文献概要

特集 第64回日本臨床眼科学会講演集(5) 原著

栗イガによる角膜外傷の1例

著者: 越智順子1 渡邊一郎1 桐生純一1

所属機関: 1川崎医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.1075 - P.1078

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要約 目的:栗のイガによる角膜異物を安全に摘出した症例の報告。症例:栗拾い中にイガグリが落下し,右眼に受傷した6歳男児が即日受診した。右眼の角膜に4か所の刺入傷があり,うち2か所にイガが残留していた。房水流出はなかった。全身麻酔下で手術顕微鏡による異物摘出を試みた。角膜に切開を加え,27ゲージの注射針で引っかける方法と鑷子で把持する方法は失敗した。彎曲した8-0バイオソルブ®の角針を角膜に刺入することでイガの線維を確保し,刺入方向に逆らわずに抜去できた。結論:栗のイガによる角膜異物を,彎曲した角針により摘出できた。

参考文献

1)越智亮介・清水一弘・山上高生・他:栗のイガ刺入による角膜穿孔の2例.臨眼 59:449-452,2005
2)宇治幸隆・小林雄二:栗毬による眼外傷.日本の眼科 57:1263-1265,1986
3)隈上武志・高木 茂・伊藤久太朗・他:栗のイガによる角膜外傷の3例.眼臨 87:992-995,1993
4)小林武史・尾崎弘明・加藤 整:栗の毬による眼外傷の1例.眼臨 98:95-96,2004
5)小暮信行・佐渡一成・足立和孝・他:栗のイガによる角膜深層異物の2症例.眼臨 92:1709-1712,1998
6)河合公子・瀬戸川亜希子・馬場高志・他:栗のイガによる眼障害の1例.眼臨 92:1713-1715,1998

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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