臨床眼科65巻8号

2011年08月発行

連載 『眼科新書』現代語訳

その5

著者： 清水弘一¹

所属機関： ¹群馬大学

ページ範囲：P.1340 - P.1345

『眼科新書』巻之二（後半）

　『眼科新書』第2巻は鼻涙管関係の12疾患を扱う「涙管病篇第四」と，10疾患を扱う「白膜病篇第五」とからなる。白膜とは球結膜のことである。先月号では「涙管病」のうち「大眥潰瘍」までの6疾患を扱ったので，この号では後半の6疾患がその対象である。

　『眼科新書』に載っている119疾患の扱いには，項目により繁簡の差が大きい。ページ数がもっとも多いのは，第4巻にある水晶体病篇第十の「内翳眼」［白内障］の章であり，22丁，すなわち現代風の数え方で44ページが当てられている。

参考文献

1）Anel D：Nouvelle méthode de guérir les fistules lacrimales. 204, Torino, 1713

2）Anel D：Suite de nouvelle méthode dé guerir les fistules lacrimales. 316, Torino, 1714

3）Pott P：Observations on the disorder of the corner of the eye commonly called fistula lacrymalis. 84, London, 1758

4）Scarpa A：Saggio di osservazione　d'esperienze sulle principali mallatie degli occhi. Pavia, 1801

5）Scarpa, A：Practical observations on the principal　diseases of the EYES：translated from the Italian. 536, London, 1806

6）Duke-Elder S：Text-book of Ophthalmology. Vol. 5. 5299-5329, Henry Kimpton, London, 1952