icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科66巻1号

2012年01月発行

文献概要

今月の表紙

急性網膜壊死症

著者: 千嶋淳子1 江本宜暢1 寺崎浩子2

所属機関: 1亀田総合病院 2名古屋大学

ページ範囲:P.11 - P.11

文献購入ページに移動
 症例は48歳,男性。右眼に飛蚊症を自覚して当科を紹介受診した。視力は右(1.0),左(1.5)。眼圧は右17mmHg,左10mmHg。豚脂様角膜後面沈着物を伴い,前房に中等度の炎症を認めた。水晶体混濁はない。硝子体混濁も軽度だが,網膜動脈周囲炎や周辺部に大小さまざまの網膜黄白色滲出斑を認めた。蛍光眼底造影では視神経乳頭の過蛍光と,動脈に瘤状の色素漏出の散在を認めた。前房水を採取しPCRで水痘・帯状疱疹ウイルスが検出された。アシクロビル点滴,プレドニゾロン内服を開始。2週間の点滴終了後は塩酸バラシクロビルを4週間内服した。

 写真は発症後約1か月で,網膜黄白色滲出斑は癒合拡大し,静脈にも血管に沿った棍棒状出血を認める。4か月後に網膜剝離をきたし,硝子体手術を施行した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら