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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科66巻10号

2012年10月発行

文献概要

連載 眼科医にもわかる生理活性物質と眼疾患の基本・34

―臨床編:各種眼疾患と生理活性物質とのかかわり―アレルギー性結膜炎

著者: 中澤満1

所属機関: 1弘前大学大学院医学研究科眼科学講座

ページ範囲:P.1462 - P.1464

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はじめに

 アレルギー性結膜炎には急性炎症である季節性アレルギー性結膜炎と通年性アレルギー性結膜炎,そして慢性炎症であるアトピー性角結膜炎,春季カタルおよび巨大乳頭結膜炎とが知られている。これらの疾患に共通する炎症反応は,前回ご紹介した2型ヘルパーT細胞(Th2)が優位の免疫反応である。Th2は体液性免疫を促進する反応に関与する。これらのアレルギー性結膜炎に共通する体液性免疫の主役をなすのはIgE抗体とIgE抗体の受容体を表面に発現させている肥満細胞であり,さらには活性化された肥満細胞から分泌されるサイトカイン,ケモカインによって誘導される好酸球である。そしてその影響を受けるのは結膜上皮細胞と結膜下の線維芽細胞ということになる。これらの細胞どうしの情報伝達にはもちろん,生理活性物質が多数働いている。

参考文献

1)Nakamura Y, Sotozono C, Kinoshita S:Inflammatory cytokines in normal human tears. Curr Eye Res 17:673-676, 1998
2)Ook EB, Stahl JL, Low L et al:Simultaneous measurement of six cytokines in a single sample of human tears using microparticle-based flow cytometry:allergics vs. non-allergics. J Immunol Methods 254:109-118, 2001

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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