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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科66巻11号

2012年10月発行

文献概要

特集 オキュラーサーフェス診療アップデート 3.角膜移植の新しい展開 角膜内皮移植

Topics 角膜内皮移植におけるマイクロケラトームの使用

著者: 宮井尊史1

所属機関: 1東京大学大学院医学系研究科外科学専攻感覚・運動機能講座眼科学

ページ範囲:P.220 - P.222

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はじめに

 角膜内皮移植(Descemet's stripping automated endothelial keratoplasty:DSAEK)は,水疱性角膜症に対する全層角膜移植に代わる角膜移植の方法として現在普及しつつある。

 入手経路別に,海外のアイバンクによって事前に移植片を加工してもらうprecut角膜を用いる方法と,マイクロケラトームを用いて国内ドナー角膜から移植片を自前で作製する方法に大別できる。国内で自前で作製する場合に比べて,海外のprecut角膜を使う場合は輸入に時間がかかるため状況は異なるが,Terry1)の報告では,precut角膜と術者の作製する移植片とでの手術成績は変わらないとされている。

 筆者の施設では主として国内ドナー角膜を用いた移植片を用い,Moria社の人工前房装置およびマイクロケラトーム(回転式)を使って移植片作製を行っている。

 本稿では国内ドナー角膜を用いた移植片作製の実際について,手順別にそのポイントを述べる。

参考文献

1)Terry MA:Endothelial keratoplasty:a comparison of complication rates and endothelial survival between precut tissue and surgeon-cut tissue by a single DSAEK surgeon. Trans Am Ophthalmol Soc 107:184-191, 2009
2)Bhogal MS, Allan BD:Graft profile and thickness as a function of cut transition speed in Descemet-stripping automated endothelial keratoplasty. J Cataract Refract Surg 38:690-695, 2012
3)Vetter JM, Holtz C, Vossmerbaeumer U et al:Irregularity of the posterior corneal surface during applanation using a curved femtosecond laser interface and microkeratome cutting head. J Refract Surg 28:209-214, 2012

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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