icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科66巻13号

2012年12月発行

文献概要

臨床報告

涙小管結膜瘻ののちに自然脱落した涙点プラグ脱出の1例

著者: 林泰博12 林福子1

所属機関: 1林眼科クリニック 2清川病院眼科

ページ範囲:P.1761 - P.1764

文献購入ページに移動
要約 目的:涙小管に涙点プラグ挿入を受けたのち,涙小管結膜瘻を通じてプラグが脱落した症例の報告。症例:64歳女性が4年前にドライアイと診断され,2か月前に左眼の下涙点にスーパーイーグルプラグ®の挿入を受け,症状が改善した。その2か月後の受診で,プラグ先端部が瞼結膜側に瘻孔を作って脱出していたので,当科に紹介された。所見:受診時にプラグは脱落していた。結膜囊内と涙小管内にはプラグはなく,瘻孔は自然閉鎖していた。涙点閉鎖術を行い,以後の経過は良好である。結論:スーパーイーグルプラグ®のような段差が強い涙点プラグを挿入したのちには,これが穿孔脱落することがある。

参考文献

1)海道美奈子:涙点プラグ.大鹿哲郎(編):眼科プラクティス19.外眼部手術と処置.171-177,文光堂,東京,2008
2)楊 浩勇・五十嵐翔・後藤英樹・他:新型シリコーン涙点プラグによるドライアイの治療.あたらしい眼科 14:1825-1830,1997
3)海道美奈子:BUT短縮タイプのドライアイに対する治療法.眼科 53:1575-1579,2011
4)竹村真貴・横井則彦・中村 葉・他:涙点プラグ挿入眼に発症した放線菌による涙小管炎.日眼会誌 106:416-419,2002
5)渡辺 仁:スーパーイーグルプラグ.眼科手術 22:501-503,2009
6)稲垣香代子・横井則彦・西井正和・他:涙点プラグ脱落前後における涙点サイズの変化と選択したプラグの検討.日眼会誌 109:274-278,2005
7)栗橋克昭:涙道手術とドライアイのための臨床解剖.日本の眼科 75:1229,2004
8)西井正和・横井則彦・小室 青・他:涙点プラグの違いによる脱落率の検討.日眼会誌 107:322-325,2003
)と従来のプラグの脱落率と合併症の検討.日眼会誌 112:601-606,2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら