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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科66巻13号

2012年12月発行

文献概要

臨床報告

総涙小管閉塞に対する内視鏡直接穿破法および涙管チューブ挿入術の治療成績

著者: 渡辺一彦1 渡辺このみ1

所属機関: 1あさひ総合病院眼科

ページ範囲:P.1773 - P.1776

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要約 目的:総涙小管閉塞に対し,内視鏡下での直接穿破法と涙管チューブ挿入術の短期成績の報告。症例と方法:総涙小管閉塞がある22例27側に内視鏡下での直接穿破法と涙管チューブ挿入術を行った。男性6例,女性16例で,年齢は58~86歳(平均71歳)である。術後の経過は6か月以上観察した。結果:27側中24側(89%)でチューブ挿入ができ,挿入できた症例での手術時間は平均14分であった。チューブ抜去後の涙道開存率は24側中23側(96%)であった。1側では抜去後13か月で鼻涙管閉塞が再発し,同治療を再び行った。結論:総涙小管閉塞に対する内視鏡下での直接穿破法と涙管チューブ挿入術は,短時間で行うことができ,術後成績も良好であった。

参考文献

1)栗橋克昭:ヌンチャク型シリコーンチューブによるdirect silicone intubation.眼科 38:729-741,1996
2)宮久保純子・宮久保寛:ヌンチャク型シリコーンチューブの手術成績.眼科手術 12:253-258,1999
3)鈴木 亨:内視鏡を用いた涙道手術(涙道内視鏡手術).眼科手術 16:485-491,2003
4)杉本 学:シースを用いた新しい涙道内視鏡下手術.あたらしい眼科 24:1219-1222,2007
5)Sasaki T, Sounou T, Sugiyama K:Dacryoendoscopic surgery and tube insertion in patients with common canalicular obstruction and ductal stenosis as frequent complication. Jpn J Ophthalmol 53:145-150, 2009
6)井上 康:涙道から見た流涙症―確実な涙管チューブ挿入術.眼科手術 22:161-166,2009
7)井上 康・下江千恵美:涙道閉塞に対する涙管チューブ挿入術による高次収差の変化.あたらしい眼科 27:1709-1713,2010
8)鈴木 亨:流涙症の原因と包括的アプローチ.眼科手術 22:143-147,2009

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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