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網膜芽細胞腫の眼球保存療法における全身麻酔下での眼底検査の必要性
著者: 金子明博1
所属機関: 1帝京大学医学部附属病院眼科
ページ範囲:P.1778 - P.1782
文献購入ページに移動網膜芽細胞腫は網膜のあらゆる部分から発生するため1),眼底検査時にくまなく検査する必要がある(図1)。乳幼児であり,検査に協力することが期待できないため,全身麻酔下で検査をすることが望ましい。そのため,海外の網膜芽細胞腫の治療センターでは図2(a~d)に示すように外来で全身麻酔下の検査を施行している。この検査はEUA(examination under anesthesia)と呼ばれている。なぜかわが国では網膜芽細胞腫の治療センターにおいても行われていない。網膜芽細胞腫の専門治療施設でない一般病院では,EUAという概念すら念頭にない。
そこで,わが国でもその必要性が明らかになった1症例を経験したので,今後同様の症例が医事訴訟となる可能性もあり,注意する必要があると思われるので話題提供する。
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