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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科66巻4号

2012年04月発行

文献概要

特集 第65回日本臨床眼科学会講演集(2) 原著

視覚障害者に適合した機能的自立度評価表の改変

著者: 仲泊聡12 西田朋美1 飛松好子1 小林章1 吉野由美子1 小田浩一3

所属機関: 1国立障害者リハビリテーションセンター眼科 2東京慈恵会医科大学眼科学講座 3東京女子大学現代教養学部人間科学科コミュニケーション専攻

ページ範囲:P.481 - P.485

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要約 目的:わが国で広く使用されている日常生活動作評価表である機能的自立度評価表を視覚障害者の評価に適するように改変すること。対象と方法:対象は,視力または視野に障害をもつ155名(平均年齢55.5歳)であった。「自宅や慣れた場所」と「初めての場所」という2つの環境条件での視覚障害者の日常生活動作評価を試みた。結果:両条件における得点が大きく乖離する項目は「歩行による移動」と「階段での移動」であった。また,よいほうの眼の矯正視力と視野は,日常生活動作評価との間に大きな相関がみられた。結論:この結果は,視覚障害の評価基準によいほうの眼の矯正視力と視野を用いることが有効であるということを改めて強く示唆した。

参考文献

1)松本憲二・道免和久・山縣祥隆:視覚障害者に対するActivity of Daily Living(ADL)評価法.眼紀 57:411-417,2006
2)Suzukamo Y, Oshika T, Yuzawa M et al:Psychometric properties of the 25-item National Eye Institute Visual Function Questionnaire(NEI VFQ-25), Japanese version. Health and Quality of Life Outcomes 3:65, 2005
3)Folstein MF, Folstein SE, McHugh PR:“Mini-mental state”. A practical method for grading the cognitive state of patients for the clinician. J Psychiatr Res 12:189-198, 1975
4)Nishida T, Ando N, Sado K et al:Reconsideration of the most appropriate criterion in the lowest classification of vision-disability in Japan. Jpn J Ophthalmol 55:651-659, 2011
5)Yamada M, Hiratsuka Y, Roberts CB et al:Prevalence of visual impairment in the adult Japanese population by cause and severity and future projections. Ophthalmic Epidemiol 17:50-57, 2010

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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