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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科66巻4号

2012年04月発行

特集 第65回日本臨床眼科学会講演集(2)

原著

眼内レンズ挿入眼での光干渉眼軸測定(OA-1000TM)の精度の検討

著者: 松浦一貴1 魚谷竜1 井上幸次2

所属機関: 1野島病院眼科 2鳥取大学医学部視覚病態学教室

ページ範囲:P.491 - P.494

文献概要

要約 目的:眼内レンズ挿入眼の眼軸長を光干渉測定法で計測した結果の報告。対象と方法:過去5か月間にアクリル製眼内レンズを挿入した84眼を対象とし,手術前と手術3か月後の眼軸長をOA-1000TMで計測した。術前の信号対雑音比(signal to noise ratio:SNR)が6以上の45眼を高SNR群,6未満の39眼を低SNR群として両群を比較した。結果:術後の眼軸長は術前よりも全体で0.11mm短くなった。高SNR群では0.11mm,低SNR群では0.10mmであり,ばらつきが小さかった。術前後での眼軸長差と術後の屈折誤差には各群間に有意差がなかった。結論:眼内レンズ挿入後には眼軸長が短くなるが,術前の眼軸長の値は,挿入する眼内レンズの決定に信頼できる指標となる。

参考文献

1)須藤史子:光学式眼軸長測定.大鹿哲郎(編):眼科プラクティス25.眼のバイオメトリー.210-216,文光堂,東京,2009
2)氣田明香・須藤史子・島村恵美子・他:光学式眼軸長測定装置OA-1000とIOL-masterの比較.日本視能訓練士協会誌 38:227-231,2009
3)大野恵梨・須藤史子・島村恵美子・他:アクリル眼内レンズ挿入眼における光学式眼軸長測定装置OA-1000の測定精度.日本視能訓練士協会誌 39:191-196,2010
4)Suto C, Sato C, Shimamura E et al:Influence of the signal-to-noise ratio on the accuracy of IOL Master measurements. J Cataract Refract Surg 33:2062-2066, 2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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