文献詳細
書評
文献概要
「網膜硝子体手術」を遂行するときに遭遇するトラブルを約50項目に分類し,それぞれへの対策を実に簡潔,明快に示した手術実用書である。この中には,代表的(かつほとんどすべての)トラブルが取り上げられており,現在行われている標準的な対策はすべて書かれている。したがって,この分野にかかわる者すべてが一度は通読しておくべき書物である。また,トラブルに遭遇したとき,反省を込めて,適時,振り返りながら拾い読みしたい本でもある。いずれにせよこの分野で術者たらんとする者は,座右に必須で備えるべき書物であるに違いない。取り上げられているトラブル項目のネーミングも実際的,具体的でわかりやすく,随所に,写真だけでなくスケッチが添えられているのが非常に理解を助けている。
編集の妙として,主執筆者のシャドウのごとく,経験豊富なほかの識者がコメント(この本では「アドバイス」と命名してある)を寄せており,それが記載内容に一段と深みを増し,対策を立体化している。両者がインディペンデントの立場から発言しているから,考え方が微妙に違っているのが非常に面白い。アドバイス側にこそ対策の本質が見える項目もあり,両者の記載には軽重を付け難い。
編集の妙として,主執筆者のシャドウのごとく,経験豊富なほかの識者がコメント(この本では「アドバイス」と命名してある)を寄せており,それが記載内容に一段と深みを増し,対策を立体化している。両者がインディペンデントの立場から発言しているから,考え方が微妙に違っているのが非常に面白い。アドバイス側にこそ対策の本質が見える項目もあり,両者の記載には軽重を付け難い。
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