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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科66巻5号

2012年05月発行

文献概要

特集 第65回日本臨床眼科学会講演集(3) 原著

横浜市立大学附属病院における近年のぶどう膜炎の疫学的検討(2009~2011年)

著者: 澁谷悦子1 石原麻美1 木村育子1 安藤澄1 飛鳥田有里1 西田朋美1 中村聡1 林清文1 水木信久1

所属機関: 1横浜市立大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.713 - P.718

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要約 目的:横浜市大附属病院眼科(以下,当院)でのぶどう膜炎患者の疫学的検討。対象と方法:2009年4月~2011年3月の間の初診のぶどう膜炎患者について後ろ向きに調査し,当院での過去の調査や全国規模の疫学調査との比較検討を行った。結果:総数427例(男性212例,女性215例)。初診平均年齢51.5歳。サルコイドーシス10.5%,強膜炎9.1%,原田病8.2%,Behçet病7.0%,急性前部ぶどう膜炎6.1%が上位5疾患であった。同定不能例は35.1%で,そのうち45%がサルコイドーシスに類似のぶどう膜炎であった。結論:1990年の当院での調査と比較し,サルコイドーシス,仮面症候群が増加,原田病,Behçet病は減少傾向であった。2003年の全国疫学調査と比較し,上位3疾患や同定不能例の割合は同等であった。

参考文献

1)杉田美由紀・中村 聡・榎本由紀子・他:横浜市大眼科におけるぶどう膜炎の疫学的検討.臨眼 47:1249-1252,1993
2)玉島順子・蕪城俊克・高本光子・他:東京大学眼科における近年のぶどう膜炎統計(2004~2006年).臨眼 64:85-90,2010
3)梅野有美・田口千香子・浦野 哲・他:久留米大学眼科におけるぶどう膜炎患者の臨床統計.あたらしい眼科 27:544-548,2010
4)石原麻美・大原國俊・臼井正彦・他:サルコイドーシスの診断基準と診断の手引き-2006.日眼会誌 111:117-121,2007
5)Yoshida A, Kawashima H, Motoyama Y et al:Comparison of patients with Behçet disease in the 1980s and 1990s. Ophthalmology 111:810-815, 2004
6)Goto H, Mochizuki M, Yamaki K et al:Epidemiological survey of intraocular inflammation in Japan. Jpn J Ophthalmol 51:41-44, 2007
7)後藤 浩:仮面症候群.臨眼 63:401-408,2009
8)早川宏一・神 大介・佐藤徳子・他:小児および若年性ぶどう膜炎の統計的検討.臨眼 62:707-710,2008
9)石原麻美・大野重昭・中村 聡・他:若年性慢性ぶどう膜炎の臨床像の検討.日の眼科 63:261-265,1992

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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