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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科66巻6号

2012年06月発行

文献概要

特集 第65回日本臨床眼科学会講演集(4) 原著

穿孔性眼外傷の術後視力に対する術前因子の重回帰分析

著者: 中西美紗子1 西出忠之1 早川夏貴1 野村英一1 安藤澄1 木村育子1 澁谷悦子1 加藤徹朗1 上本理世1 水木信久1

所属機関: 1横浜市立大学医学研究科視覚病態学眼科学教室

ページ範囲:P.897 - P.900

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要約 目的:穿孔性眼外傷は手術が進歩した現在でも視力予後不良の症例が多い。筆者らは術後視力に与える術前のさまざまな因子について重回帰分析を行った。対象と方法:対象は横浜市立大学附属病院に2005年1月~2009年12月に受診した穿孔性眼外傷22例22眼(男性18眼,女性4眼)で,平均年齢35歳である。方法は年齢,術前視力,創部スコア,手術回数,前房出血,硝子体出血,網膜剝離,脈絡膜下出血を説明変数とし,術後視力を目的変数とし重回帰分析を行った。結果:術前視力と硝子体出血の程度が術後視力の説明因子として有意に相関関係があった。結論:術前視力と硝子体出血の程度により術後視力の予測がある程度できる。

参考文献

1)Kuhn F, Morris R, Witherspoon CD et al:A standardized classification of ocular trauma. Ophthalmology 103:240-243, 1996
2)Cleary PE, Ryan SJ:Vitrectomy in penetrating eye injury. Result of a controlled trial of vitrectomy in an experimental posterior penetrating eye injury in rhesus monkey. Arch Ophthalmol 99:287-292, 1981
3)日下俊次:眼外傷―硝子体手術の時期.眼臨 87:2025-2029,1993
4)我謝 猛・中村秀夫・長峰紀良・他:過去3年間における開放性眼外傷の検討.眼臨紀 1:871-875,2008
5)西出忠之・早川夏貴・加藤徹朗・他:眼球破裂眼の術後視力に対する術前因子の重回帰分析.臨眼 65:1455-1458,2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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