文献詳細
特集 第65回日本臨床眼科学会講演集(5)
原著
文献概要
要約 目的:涙道の通水状態が良好にもかかわらず流涙を訴える機能的涙道閉塞の病態について,鼻内視鏡所見をもとに考察した。対象と方法:流涙症患者158名316側を対象に調査した。結果:鼻内視鏡を用いて鼻涙管下部開口を形態学的な特徴から分類すると,円形開放型40側,弁状型26側,袖状型43側および癒着型207側であった。癒着型における機能的涙道閉塞57側では瞬目運動とともに蛍光色素液が下鼻道へ流出したものは7側であり,通水時に膜性鼻涙管下鼻道部が膨隆したものが39側,ほかに膿の流出12側,涙石の流出8側,出血5側などがみられた。結論:機能的涙道閉塞の原因として癒着型の鼻涙管下部開口の形態が関与するため,鼻内視鏡検査は有益である。
参考文献
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