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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科66巻8号

2012年08月発行

文献概要

特集 第65回日本臨床眼科学会講演集(6) 原著

東日本大震災早期の石巻中学避難所における眼科疾患の検討

著者: 松田聡1

所属機関: 1仲上アイクリニック

ページ範囲:P.1185 - P.1189

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要約 背景:東日本大震災は2011年3月11日に起こった。筆者は3月24~27日まで兵庫県医師会が派遣した医師団に加わり,石巻市で診療を行った。目的:石巻市仮設診療所で行った眼科診療の報告。対象:4日間に受診した眼科患者59名を対象とし,解析した。結果:男性23名,女性36名が受診した。年齢は70歳代が23名(39%)と最も多く,60歳以上が41名(69%)を占めた。受診疾患は,アレルギー性疾患25%,緑内障22%,白内障21%,眼底疾患14%,ドライアイ4%,その他14%であった。急性緑内障,網膜裂孔,網膜出血の重症者3名は石巻赤十字病院に紹介した。結論:震災の13日後には眼科医療のニーズが高まっていた。今後の大災害発生の際には,全国的な眼科組織による早急な支援チームの派遣が望まれる。

参考文献

1)川島龍一:東日本大震災からの復興に向けて.社会保険旬報 2460:6-11,2011
2)松田 聡:東日本大震災の亜急性期眼科診療について.日本の眼科 82:705-706,2011
3)中澤 徹:東北大学病院における震災時の被災地後方支援活動.宮城県眼科医会(編):宮城県眼科医会報震災特別号.13-15,仙台市,2011
4)角田雅宏:そのとき石巻地区避難所往診応援.宮城県眼科医会(編):宮城県眼科医会報震災特別号第2号.43-50,仙台市,2011
5)関 保・植田俊彦・代田幸彦・他:阪神大震災における眼科医療.日本の眼科 66:473-4676,1995
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7)松石美応・関 保・植田俊彦・他:阪神大震災における眼科医療非政府組織~NGO活動~について.日本職業・災害医学会会誌 49:7-11,2001
8)Yamamoto H, Azumi A, Sakai J et al:The Kobe Earthquake and recurrent endogenous uveitis. Jpn J Ophthalmol 41:111-114, 1997
9)広川恵一:災害と第一線医療の課題.兵庫県保険医協会,協会西宮・芦屋市部(編):被災地での生活と医療と看護.76-95,クリエイツかもがわ,京都,2011
10)坪田一男:東日本大震災によるMission Vision Van活動の報告.日本の眼科 82:623-625,2011
11)加藤圭一:移動できる設備内での保険診療 日本の眼科 82:1247-1248,2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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