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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科66巻9号

2012年09月発行

文献概要

連載 眼科医にもわかる生理活性物質と眼疾患の基本・33

―臨床編:各種眼疾患と生理活性物質とのかかわり―アトピー性皮膚炎の鍵を握るペリオスチン

著者: 中澤満1

所属機関: 1弘前大学大学院医学研究科眼科学講座

ページ範囲:P.1300 - P.1302

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はじめに

 前回は,本連載では生理活性物質の代表としてサイトカインを取り上げており,サイトカインはそもそも免疫担当細胞から産生されるタンパク質として知られるようになった,と述べた。今回はちょうど佐賀大学の出原賢治教授(分子生命科学)らのグループがアトピー性皮膚炎の鍵を握るタンパク質としてペリオスチンの作用を世界で初めて明らかにし1),報道などで大きく取り上げられたタイミングでもあるので,彼らの研究成果を概観してみたい。アトピー性皮膚炎は同時に,アトピー性角結膜炎ばかりでなく併発白内障や網膜裂孔,網膜剝離にも関与する疾患であるので眼科医にとっても知っておくべき情報である。

参考文献

1)Masuoka M, Shiraishi H, Ohta S et al:Periostin promotes chronic allergic inflammation in response to Th2 cytokines. J Clin Invest 122:2590-2600, 2012
2)Saegusa J, Hsu DK, Chen HY et al:Galectin-3 is critical for the development of the allergic inflammatory response in a mouse model of atopic dermatitis. Am J Pathol 174:922-931, 2009
3)Kraft M:Asthma phenotypes and interleulin-13―moving closer to personalized medicine. N Engl J Med 365:1141-1144, 2012

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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