文献詳細
今月の表紙
文献概要
症例は40歳,女性。1週間前より右眼視野に異常を訴え,近医より当科紹介受診となった。視力は右眼(0.7×S-0.5)で左眼1.5(矯正不能)であった。両眼とも前眼部,中間透光体に異常はなく,右眼底は後極部から網膜赤道部付近まで多発性の白色病変が散在していた。OCTでは白色病変に一致する部分でIS/OSの欠損がみられ,MP-1眼底視野計では感度の低下がみられた。眼底自発蛍光検査では同部位に過蛍光がみられた。フルオレセイン蛍光眼底造影検査では初期より過蛍光を示し,インドシアニングリーン蛍光眼底検査では初期には変化がみられなかったものの,後期30分では低蛍光がみられた。左眼底は,特記すべき所見はみられなかった。以上よりMEWDSと診断し,経過観察を行ったところ,1週間後には白点病変が消失し,右眼視力は1.5(矯正不能)に改善し,MP-1での網膜感度も正常に回復した。2週間後にはOCTのIS/OSも正常となった。
撮影はHeidelberg Retinal Angiography,パノラマ作成はHeidelberg Eye Explorerを使用した。本症例ではまず自発蛍光検査を施行してから眼底造影を行うこと,パノラマ撮影すること,後期まで撮影することに留意した。
撮影はHeidelberg Retinal Angiography,パノラマ作成はHeidelberg Eye Explorerを使用した。本症例ではまず自発蛍光検査を施行してから眼底造影を行うこと,パノラマ撮影すること,後期まで撮影することに留意した。
掲載誌情報