icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科67巻1号

2013年01月発行

連載 つけよう! 神経眼科力・34

Hess検査,大型弱視鏡,複像検査の手順と見かた

著者: 浅川賢1 石川均1

所属機関: 1北里大学医療衛生学部視覚機能療法学

ページ範囲:P.58 - P.62

文献概要

はじめに

 広義の複像検査は,斜視や眼球運動障害,複視や頭位異常を示す疾患に対して,眼位ずれの性質や程度を自覚的に検査し,麻痺筋の診断や両眼視の状態を把握できる。

 Hess検査は,各外眼筋の運動制限や過動の有無を明らかにし,Hessチャートとして記録に残すことで,眼筋麻痺の経過観察や手術効果の評価に有用である。大型弱視鏡による9方向むき眼位は,自覚的な回旋偏位を定量できる点,複像検査(狭義)は,特殊な機器を用いずに,大まかな麻痺筋を同定できる点で優れている。しかし,いずれの検査法も欠点や制約があるため,単独での判定は避け,他覚的な評価とともにほかの検査法と組み合わせて用いることが望ましい。

参考文献

1)長谷部聡:Hess-Lancasterテスト.眼科診療プラクティス編集委員(編):眼科検査ガイド.320-323,文光堂,東京,2004
2)臼井千恵:大型弱視鏡.眼科診療プラクティス編集委員(編):眼科検査ガイド.338-351,文光堂,東京,2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら