文献詳細
連載 基礎からわかる甲状腺眼症の臨床
文献概要
はじめに
前回,甲状腺眼症の斜視は下直筋が罹患筋として最も多いとお話ししました。上下直筋の斜視手術は水平斜視の手術より手技的に難しいだけでなく,高度な症例ほど回旋偏位を伴っています。回旋偏位は外眼筋の線維化や癒着と関係しているのですが,その対応には苦慮します。今回は,高度な症例にどのように対応するか,どう考え術式を組み立てているかについて教科書には載っていない工夫を,症例を呈示しながら解説いたします。
前回,甲状腺眼症の斜視は下直筋が罹患筋として最も多いとお話ししました。上下直筋の斜視手術は水平斜視の手術より手技的に難しいだけでなく,高度な症例ほど回旋偏位を伴っています。回旋偏位は外眼筋の線維化や癒着と関係しているのですが,その対応には苦慮します。今回は,高度な症例にどのように対応するか,どう考え術式を組み立てているかについて教科書には載っていない工夫を,症例を呈示しながら解説いたします。
参考文献
1)木村亜紀子:眼筋移動術のすべて―上下直筋水平移動術.眼科 52:1887-1893,2010
2)三村 治:甲状腺眼症.日眼会誌 113:1015-1030,2009
掲載誌情報