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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科67巻13号

2013年12月発行

文献概要

今月の表紙

硝子体内ガス注入による網膜下血腫移動術後

著者: 風間今日子1 菅谷由起子1 宇多重員1 鈴木康之2

所属機関: 1二本松眼科病院 2東海大学八王子病院

ページ範囲:P.1920 - P.1920

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 68歳,男性。前医から網膜下出血の精査・加療目的にて紹介され当院を受診した。初診時視力は右(1.2),左(0.04),中間透光体に軽度白内障(Emery-Little分類:Grade Ⅰ),左眼底に黄斑を含む比較的広範な網膜下出血を認めた。フルオレセイン・インドシアニングリーン蛍光眼底造影にて異常血管網と血管瘤様の過蛍光を認め,ポリープ状脈絡膜血管症と診断した。発症から17日目に硝子体内ガス注入による網膜下血腫移動術を行った。100% sulfur hexafluorideガスを約0.35ml硝子体内に注入し,ガスが消失するまで腹臥位を維持した。術後,黄斑下の出血は周辺側に移動し,術後10日目には視力も左(0.7)まで回復した。

 写真は,血腫移動術後1日目に超広角走査レーザ検眼鏡Optos200Tx®(OPTOS社製)で撮影した眼底写真である。術翌日でありガスは一塊となっておらず,大小多数のバブルとなって上方に貯留している様子が,後極から周辺まで1ショットで捉えた1枚の眼底写真の中に描出されている。上下眼瞼の睫毛の写り込みを抑える工夫として,サージカルテープで上下眼瞼を牽引して撮影を行った。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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