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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科67巻3号

2013年03月発行

文献概要

特集 第66回日本臨床眼科学会講演集(1) 原著

白内障手術既往のあるロービジョン患者の近見用視覚補助具処方状況

著者: 西田朋美12 世古裕子12 山田明子1 三輪まり枝1 小松真由美1 西脇友紀1 岩波将輝12 仲泊聡12

所属機関: 1国立障害者リハビリテーションセンター病院眼科 2国立障害者リハビリテーションセンター研究所

ページ範囲:P.281 - P.284

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要約 目的:白内障手術後ロービジョン患者の近見用視覚補助具処方の状況の報告。対象と方法:両眼白内障手術既往があり,ロービジョンケアを受けた62例。良いほうの眼の視力,屈折値,近見用視覚補助具処方状況について調査した。結果:対象の内訳は,近見用視覚補助具処方あり群は32.3%,処方なし群は67.7%であった。両群ともに原疾患は,網膜色素変性症が最多であった。年齢,術後屈折値に両群間で有意差があった。視力には両群間で有意差はなかった。結論:術後屈折値がより遠視寄りの患者で近見用視覚補助具が処方され,高齢でより低視力の患者で処方されていなかった。

参考文献

1)宮田和典:新しい時代の白内障手術.臨眼 64(増):11-15,2010
2)佐渡一成:患者のニーズ.新井三樹(編):わたしにもできるロービジョンケアハンドブック.残存視覚の有効利用と患者のケア.23-26.メジカルビュー社,東京,2000
3)山之内宏一:補助具による拡大.新井三樹(編):わたしにもできるロービジョンケアハンドブック.残存視覚の有効利用と患者のケア.55-62.メジカルビュー社,東京,2000
4)井上晃宏・宮崎賢一・石川伸一・他:強度近視患者の白内障手術での術後眼鏡装用と術後満足度.眼臨紀 4:527-530,2011
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6)宮本和久・恵美和幸・川村俊彦・他:強度近視白内障に対する眼内レンズ挿入の屈折矯正手術としての意義.臨眼 50:45-48,1996
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8)高良由紀子:強度近視眼に対する眼内レンズの度数決定法.坪田一男(編):眼科プラクティス9.屈折矯正完全版.168-169.文光堂,東京,2006
9)西田朋美・鶴岡三惠子・川瀬和秀・他:網膜色素変性症の白内障手術に対する眼科医の意識.臨眼 66:503-508,2012
10)小松真理:満足度の高い眼内レンズ度数決定.度数ずれに対するインフォームド・コンセント.臨眼 64(増):130-136,2010
11)Jackson AJ(著),中村仁美(訳):ロービジョン患者の屈折検査.Jackson AJ,Wolffsohn JS(編),小田浩一(総監訳):ロービジョンマニュアル.113-125.オー・ビー・エス,東京,2010

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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