文献詳細
文献概要
--------------------
あとがき フリーアクセス
著者: 中澤満
所属機関:
ページ範囲:P.410 - P.410
文献購入ページに移動本号を通読して気がついた共通点をいくつか挙げてみます。第1にOCTを中心とした画像診断です。網膜硝子体疾患の診療では黄斑部網膜外層(「網膜が厚くなる疾患1」,香留 崇氏ら),そして緑内障の診療では黄斑部網膜内層(「緑内障における網膜神経節細胞層の菲薄化」,宇田川さち子氏ら)の詳細な所見の解析が行く行くはそれぞれの疾患の視機能の判定や予後を予測できるという内容で,網膜硝子体と緑内障の接点がOCTによって黄斑に求められると考えられます。そして将来期待される次世代のOCT(「黄斑研究会」,伊藤逸毅氏),より広く,より深く,より詳細にということで興奮します。第2に甲状腺眼症(「基礎からわかる甲状腺眼症の臨床」,柿﨑裕彦氏)と眼筋型重症筋無力症(「つけよう! 神経眼科力」,三村 治氏)があります。この2疾患では内科医や神経内科医よりも眼科医が診断や治療にイニシアチブを発揮するべきという理路整然たる内容に脱帽です。私なぞこれまで多くの患者さんを見逃していたと思われ,不勉強を反省しております。
掲載誌情報