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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科67巻4号

2013年04月発行

文献概要

特集 第66回日本臨床眼科学会講演集(2) 原著

鈍的外傷後の黄斑円孔に対する硝子体手術成績

著者: 太田聡美1 馬場隆之1 山本修一1

所属機関: 1千葉大学大学院医学研究院眼科学

ページ範囲:P.491 - P.495

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要約 目的:硝子体手術を行った鈍的外傷後黄斑円孔症例7例7眼の手術成績を報告する。方法:対象の年齢は平均24.9(9~55)歳であった。全例に対して経毛様体扁平部硝子体切除術,内境界膜剝離,SF6ガスタンポナーデを施行した。受傷から手術までの期間は平均6.6(2~11)か月,術後観察期間は平均9.3(3~24)か月であった。結果:5眼は初回手術後,1眼は2回の手術で円孔が閉鎖した。1眼は術前に網脈絡膜萎縮がみられ受傷後2か月で手術を行うも円孔閉鎖には至らず,視力は最終観察時0.09にとどまった。円孔閉鎖症例では術前平均視力0.26から最終観察時平均0.84に改善した。結論:網脈絡膜萎縮の有無と手術による円孔閉鎖が視力改善のために重要である。

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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